史上初直木賞・本屋大賞W受賞作品の恩田陸作【蜜蜂と遠雷】が映画化されました。
4人の天才ピアニストのうちコンクール本選で優勝するのは誰なのか!?
【蜜蜂と遠雷】の簡単なあらすじと、コンクールの結果をネタバレします!
目次
【蜜蜂と遠雷】原作小説の簡単なあらすじネタバレ!4人の天才ピアニストが挑むコンクール
物語の舞台は、第6回芳ヶ江国際ピアノコンクールです。
コンクール優勝を目指して国内外から集まったピアニストが第一次予選、第二次予選、第三次予選、本選へとコマを勧めます。
物語を担うのはそのうちの4人の天才ピアニストたち。
1.栄伝亜矢
一人目は栄伝亜矢(松岡茉優)。
🐝⋆︎*゚∗#蜜蜂と遠雷
Production Notes🎵撮影初日は緊張の面持ちで歩いていく #栄伝亜夜 のシーンからスタート。亜夜の心象風景をホール内の長いトンネルのような廊下が映し出します。口数の少ない主人公なのでこうした画がとても重要。ホールも極めて重要な「登場人物のひとり」なのです。 pic.twitter.com/rTnVbfxy0I
— 映画『蜜蜂と遠雷』公式 (@eiga_mitsubachi) September 30, 2019
かつてジュニアコンクールを制し、天才少女と言われていました。
しかし母親が亡くなったことをきっかけに表舞台から姿を消します。
今回コンクールに挑むのは、大学に特別入学させてくれた学長と指導教授に勧められたから。
ピアノの鍵盤を飛んだり跳ねたりする天真爛漫な演奏で、イメージ的に【のだめ】のピアノに近いです。
亜矢はかつての輝きを取り戻し、表舞台に返り咲くのでしょうか?
2.高島明石
二人目はサラリーマンピアニストの高島明石(松坂桃李)。
松坂桃李、幼少期に姉から衝撃の一言「薄々自分でも気づいていた」<蜜蜂と遠雷> – モデルプレス https://t.co/lxyDUHQhm4
— 映画『蜜蜂と遠雷』公式 (@eiga_mitsubachi) September 23, 2019
今回のコンクール最年長です。
家庭を築いた者だからこそ表現できる生活味と説得力のある音色が武器。
このコンクールが最後の挑戦と覚悟しています。
ピアニストになれるか、サラリーマン一本に絞るのか、瀬戸際の明石にはどちらの未来が待っているのでしょうか?
3.マサル・カルロス・レヴィ・アナトール
コンクールの大本命はマサル(森崎ウィン)。
STARDUST – 森崎ウィン とにかく音がいい!劇場で観る価値がある作品です。 – スターダスト オフィシャルサイト – 映画「蜜蜂と遠雷」インタビュー#蜜蜂と遠雷 #森崎ウィン #PRIZMAX @eiga_mitsubachihttps://t.co/C3lz3FrmRo
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コンクールの審査員を務めるナサニエルの愛弟子。
高貴な出で立ちからジュリアード王子と呼ばれ、一瞬で観客を惹きつける魅力に長けた男です。
その音色は甘く優しくロマンティックでいて、作曲家の意図をくみ取った王道の演奏。
自分では奏でたい音楽があるのに、コンクール優勝を狙っている師匠から言われた通りにすればいいんだと圧力をかけられ揺れています。
コンクール優勝者は、審査員の根回しと実力からマサルで決定?
4.風間塵
コンクールのダークホースが風間塵(鈴鹿央士)。
広瀬すずがスカウトした期待の超大型新人・鈴鹿央士が銀幕デビュー。映画『蜜蜂と遠雷』場面写真解禁#蜜蜂と遠雷 #鈴鹿央士@eiga_mitsubachi @ouji_suzukahttps://t.co/x2Z5olymcD
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【蜜蜂と遠雷】の物語は、コンクールのエントリーに風間塵を推薦するホフマン氏の手紙が届いたことから始まります。
ホフマン氏は、世界中のピアニストなら誰でも憧れるピアノの神様。
弟子を取らないホフマンが、なぜ養蜂家の息子でピアノも持っていない少年を推薦するのか?
無名の少年がコンクールに現れたことで、コンクール出場者の情熱や嫉妬を生みだし、物語は大きく展開していきます。
一度聴いたら忘れられない、心をえぐられるような驚きと破滅に満ちた演奏が特徴。
ピアノ演奏を聞いたものが天才と毒薬の両極端に評価が分かれる特異な才能の持ち主・塵がコンクールの優勝をもぎ取るのか?
【蜜蜂と遠雷】原作小説の簡単なあらすじネタバレ!意外な人が予選敗退で大混戦
コンクールは第一次予選、第二次予選、第三次予選、本選と徐々に通過者が少なくなっていきます。
審査員の基準となり不利と言われているトップバッターのコンテスタント(コンクールの出場者)が残っていたり、有力候補と思われたジュリアード音楽院のジェニファ・チャン(福島リラ)が落ちたり。
コンクールという緊張する場面で、やり直しのきかない一発勝負の演奏をしなければならないプレッシャーや残酷さから本来の演奏ができない者、教授の力を借りて念入りな下調べをしてくる者など様々。
個性と才能のぶつかり合いで、コンテスタントたちは自分の実力をまじまじと見せつけられ、自分はこれからどうしていくのかという現実をつきつけられるのです。
そんな中、芳ヶ江国際ピアノコンクールを撮影しドキュメンタリーを制作中の雅美(ブルゾンちえみ)が取材を申し込んでいた高島明石がなんと第二次予選で早くも敗退。
明石は自分の実力のなさを突き付けられ、これを機にサラリーマン一本に絞る覚悟をします。
しかし若い才能に刺激を受け、心の中ではまだまだ音楽を志したい気持ちが沸々と湧き上がってきたのです。
【蜜蜂と遠雷】原作小説のコンクール本選の結末ネタバレ!優勝者は誰?
本選に出場したのは、亜矢、マサル、塵、そして他のコンテスタント数名。
本選では自分が選んだ協奏曲をオーケストラとともに演奏する形式で審査されます。
小説ではこの本選の様子はこれまでの予選に比べると驚くほどあっさりと描かれ、いつの間にか小説が終わってしまいます。
それぞれのコンテスタントの内面に迫る描写で、演奏についての言及はあまり見られません。
具体的に誰がどんな素晴らしい演奏をして、審査員から順位が発表されてというものもありません。
小説の一番最後のページにコンテストの審査結果がポンと載っているだけ。
それだけなのにうわ~!っと熱いものがこみ上げてくるんです!!
そして気になるコンクールの結果は!?
第6回芳ヶ江国際ピアノコンクール審査結果
第1位 マサル・カルロス・レヴィ・アナトール
第2位 栄伝亜矢
第3位 風間塵
第4位 チョ・ハンサン
第5位 キム・スジョン
第6位 フレデリック・ドゥミ
聴衆賞 マサル・カルロス・レヴィ・アナトール
奨励賞 ジェニファ・チャン、高島明石
菱沼賞(日本人作曲家演奏賞) 高島明石
【蜜蜂と遠雷】p508より引用
マサルが優勝、次いで亜矢、塵の順位でした!
私は小説を読んでいて絶対に優勝者は亜矢!って思ったのですが、王道を行くマサルが優勝しました。
そして注目の塵は3位!
どういう審査基準でこのような結果になったのかはわかりません。
ただ、観客を巻き込んだ演奏という面だけでなく、曲の理解や技術という面でマサルが他のコンテストより上だったってことでしょうね。
塵はピアノを持ってすらいなかったので、たとえホフマンの弟子でも曲や歴史背景の理解という点で知識不足という点が否めなかったのだと思います。
亜矢はこのコンクールにあまり乗り気じゃなく目標もなく挑戦し、塵やマサルの演奏を聞いたことでピアノの楽しさに改めて気づきました。
亜矢はこのコンクールで1位じゃなかったのには、これからもピアノを続けて光り輝いてほしいという審査員たちの希望も含まれていたのかもしれません。
優勝したマサルもこの結果に甘んじることなく、作曲の勉強をしていくことを決意しています。
そして、二次予選で敗退したジェニファ・チャン、高島明石は奨励賞でした。
明石はコンクールの課題曲【春と修羅】の解釈が認められたことに自信を持ち、もっと音楽を知ろうと音楽家になる夢を再び歩み始めました。
つまり、誰もが塵に出会ったことでこれで終わりじゃなくもっと向上していきたいという気持ちになったんですね。
成長した彼らがさらに音楽界を盛り上げていく存在になるという希望に満ちた未来で小説は終わっています。
まとめ
【蜜蜂と遠雷】の原作小説から簡単なあらすじとコンクール本選の結果をまとめました。
コンクールの順位に納得がいくかどうかは評価がわかれると思います。
私はやっぱり亜矢が一位になってほしかった~(>_<)
映画を見るときは、文章による音楽表現がどこまでピアノの音色で表現されるかという点に注目したいと思います。
そして、【蜜蜂と遠雷】のスピンオフ作品【祝祭と予感】も2019年10月に発売されます!
塵とホフマンとの出会いが描かれた【伝説と予感】など、コンクールの前後の主人公たちのストーリーを集めた短編集です。
私はコンクールで亜矢を支えヴィオラ奏者に転向した奏の【鈴蘭と階段】が楽しみです♪
これは原作ファンならチェックしないとですね!