書評

ミニマリストの先駆け佐々木典士の本「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」

佐々木典士さんの「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」を再読しました。

日本のミニマリストブームはこの本から始まったといっても過言ではない、ミニマリストにとって大切な一冊です。

私は、自分のモノが停滞している、もう手放すモノはないかもと感じた時、断捨離が思うように進まないとき、この本を手に取るようにしています。

一冊まるまる役に立つことばかりですが、私が特に心に覚えておきたいと思った要点を紹介します。

この本をお勧めする人

・ミニマリストの生活に興味がある

・断捨離や捨てを頑張っている

・煩わしい人間関係や仕事で心も時間も消費している

・人生を変えたい

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モノのあるなしで自分が決まるわけではない

CDのコレクション、難しそうな本がたくさん並んだ本棚、時間とお金をかけて集めたアンティークの小物、お金を貯めて買ったブランドバッグの数々。

これらは本当に必要で買い求めたものでしょうか?

買わないと生きていけないものでしょうか?

著者も言っていますが、他人から「私ってこんなにたくさん持っていてすごいでしょ?賢そうでしょ?造形が深いでしょ?」という見栄やアイデンティティーをモノで表現しているにすぎません。

この本の中で、著者はこう言っています。

 

モノを持とうが持ちまいが、あなた自身の体は何も変わらない。

モノに囲まれているときは、大事なモノを捨てるなんて、自分の大切な部分が切り取られるような気持ちになる。

だがモノは自分ではないし、モノは自分の外側にあるものだ。

モノと「自分」はあまり関係ないので、モノを減らしたからと言って、「自分」の何かが減ってしまうわけではない。

(p164より引用)

 

私たちは自分の持ち物で優劣をつけようとします。

ブランドバッグ、高級時計、上質な靴。

それらを持っていようがいまいが中身の自分は変わらないのに、それを持っているだけで他人よりも優位な立場にあると考えます。

つまり、モノを持つ基準が「他人からどう思われているか」を重視している他人軸でのモノの持ち方なんです。

そうではなく、ただひとつの上質なもの、お気に入りのバッグがあれば、それで十分自分の心をご機嫌にすることができます。

モノのいるいらないを判別していくと、「自分はもう十分持っている。もうこれ以上いらない」と思う瞬間がやって来ます。

たくさんのモノを持てばそれだけ管理する時間と手間もかかります。

使われずにクローゼットにしまわれたブランドバッグは手入れを怠ると、カビがはえたりベタつきが出たりします。

モノを多く持つとどれも同じように手入れすることは難しくなります。

手に入れてはまだ足りないと嘆き、もっと欲しくなり、物欲は無限に涌き出てきます。

モノを際限なく求めるよりも、自分の内を磨く方がよっぽど大切なことではないでしょうか?

ホコリや汚れは自分自身

 

「掃除をすることは自分を磨くこと」とよく言われるが、これは金言だと思う。

溜まっているのは、ホコリや汚れではない。

ホコリや汚れを放置した「過去の自分」が溜まっているのだ。

(P192より引用)

見なかったことにした自分。

後回しにしてかえって大変になってしまったことって誰にでも経験がありますよね。

モノにほこりが溜まり、部屋が汚れている環境は、自分の体にも心にも大きな影響を与えます。

床の見えない部屋を移動していてがらくたを踏んで痛い思いをしたり、窓の前に積まれたモノが邪魔で窓を開けられないと、換気ができず部屋にカビが発生します。

カビの胞子はいつのまにか自分の肺に取り込まれ、咳などの症状が出ます。

過去に収集したモノ、買ったモノをそのときその場で解決しなかった借金が、ほこれや汚れとなって自分の健康を脅かすことになるのです。

その日の汚れはその日のうちに取り除き、持ち越さないようにすれば、いつでもきれいな部屋を手に入れることができます。

未来の自分に期待して後回しにすると、その汚れやホコリの蓄積は、毎日手をつけた場合に比べると、とんでもなく大変なことになります。

過去にだらしなさの代償という記事も書きました。

私がだらしないことで失ったお金と時間は壮大!「だらしなさの代償」こんにちは、つばきです。 昨日ご紹介したドミニック・ローホーの本「シンプルに生きる モノを持たない暮らし」の中にこんなパワーワード...

気がついたらすぐやる、すぐ捨てる、すぐ磨く。

それだけで前向きな心と健康が手に入ります。

ドミニック・ローホーの著書で、「靴の手入れを怠っている人は、健康状態が悪い」という言葉もありました。

くつを大事にできない人間は、後回しぐせがついていて、自分のからだの不調も後回し。

だから、靴が汚い人は、不健康だったりお金に困っている人の割合が多くなるのです。

ミニマリストは節約だってできる

ミニマリストになることで、不要なものを買ったり、管理することがなくなるのでお金が節約出来ます。

著者は具体的に以下の7点を挙げています。

1.モノが少ないので、広い家が必要なく、家にかかるお金が少なくて済む

2.集めていたモノを売れば、お金になる

3.モノを買う時、真剣に吟味するので無駄遣いがなくなる

4.すでに持ってるモノに満足しているので、新しいものが欲しいと思わなくなる

5.ストレスが少ないので、ストレス解消のための食事や消費がなくなる

6.人の目が気にならなくなり、結婚・育児・葬式などのコストが必要以上にかからない

7.仕事にミニマリズムを適用すれば、大きな成果があがり、報酬もよくなる

実際に著者は25㎡の部屋から20㎡の部屋に引っ越し、家賃が2万円安くなったそうです。

私の場合も、同じ分譲地の中では一番小さい面積の家を建てたので、家を建てる際にかかった総額は近所の家と比べると数百万円安く済みました。

また、家が小さいので、掃除にかかる手間も時間も少なくて済み、掃除機をかける時間(実際はほうきでささっと済ませています)もエアコンなどにかかる電気代も安く済みます。

子供の服の数もジャストサイズを3セットと決め、最小枚数で運用することで衣類にかかるお金も節約出来ています。

肌着は綿100%・ジャストサイズ・3枚だけこんにちは、つばきです。 今週はとても暖かくさわやかな秋晴れの日が多く、毎日自転車に乗って近所を散策しています。 今日は冬用...

以前よりもリサイクルショップやフリマアプリが大好きになり、私と子どものものは中古品で賄うことが多いです。

そして不用品やサイズアウトした子供服、使わなくなったおもちゃはメルカリで売っています。

毎月1.5万円ほどの収入があり、ライフコストを抑えたことで育児家事をメインにできています。

モノを捨てまくったおかげで、モノを買う時に処分する時のことを考えるようになりました。

捨てるときのあの悲しい感情と手間、時間、心の葛藤を考えると、買わない方がましと思うことが増え、欲しいものがあってもなかなか手を出さなくなりました。

衝動買いが減ったんです。

今一番お金を使っているのは食費、一番時間を使っているのは子供と遊ぶ時間です。

生きること、子供と一緒に過ごすことを最優先できるようになったのも、ミニマリズムのおかげです。

このようにミニマリズムはお金の節約だけでなく、時間の節約、手間の節約になり、自分が大切にしたいことやモノにお金も時間も使えるようになります。

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まとめ

もし、大地震の後津波が襲ってくると仮定した場合、あなたは何を持って逃げるでしょうか?

一番大切なのは命。

その次は?

そんな風に考えてみると、生きるために必要なモノは案外少ないことがわかります。

一泊二日の旅行に出る際も、小さなバッグ一つで行くことも可能ですよね?

旅行に出かけると、身軽な自分と余計なものが何一つないホテルや旅館の部屋に、リラックスしている自分に気付きます。

4日間の旅行も20日間の旅行も荷物はそれほど変わらないと言われています。

私が思うに、4日間の旅行に行くときに持っていくものが自分の人生にとって大切なものなのではないでしょうか?

自分が4日間の旅行に出かけるとして、自分はスーツケースに何を入れるだろう?

そう考えてみると、惰性で買っている雑誌やCD、過去のコレクション、昔大好きだったけど今は使ってないものは、すぐに捨てる候補に入ると思います。

もうこの部屋にはしばらく戻らないと仮定して、モノを見つめなおしてみましょう。

一つでもモノを捨てられたら、それがミニマリストへの入り口です。

 

生きるために必要なものって実は多くないってことに気付きます。

自分は必要な物はもう持っているという「足るを知る」を知ると、豊かに暮らしていけます。

ミニマリスト、ゴミを出さないゼロ・ウェイストな暮らしを目指しています(^^♪

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ABOUT ME
つばき
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子供二人を持つ40代主婦です。 ゆるミニマリスト。 読書とハロプロをこよなく愛しています。