ここのところ、幸せとは何か?お金とは何か?と考えることが多いです。
今十分幸せを手にしているのに、どうしてまだまだお金が欲しいんだろう?
お金がたくさんあれば、今よりももっと幸せになれるのだろうか?
そんなもやもやを解消できたらいいなと思い、手に取った本が本田健氏の「大富豪からの手紙」です。
今回はその本の中から、チェンマイに住む大富豪のエピソードを紹介し、幸せになるお金の使い方について紹介します。
目次
「大富豪からの手紙」
「大富豪からの手紙」 本田健 著
2018年3月初版
あらすじ
大学2年生 敬のもとに大富豪だった祖父から9つの手紙が届くことから物語は始まります。
大富豪の祖父は財産のすべてを慈善団体に寄付し、家族にお金を残しませんでした。
祖父の残した手紙には「お金の代わりに残すものは、人生でいちばん大切なものを学ぶ機会だ」と書かれています。
日本各地、タイ、ブータンにいる祖父の親友を訪ねながら、祖父の残した9つの手紙を開けていき、幸せとは何かについて考える旅に出ます。
この小説は、本田健氏がメンターから学んだことや、自身の経験や知恵を詰め込み、一人の大学生を通して私たちに「偶然と直観」、「行動することの大切さ」などを教えてくれています。
この本を読むと旅に出たくなること間違いなし!
この本を読んだことで自分がどんなふうに生きたいかを見つめなおすいい機会になりました。
自分とまわりの人を幸せにできるお金の使い方か?
1.チェンマイの大富豪の話
チェンマイにすむソムチャイさんというお金持ちの人の言葉が印象に残りました。
彼はお金持ちだけど豪邸に住まず、郊外に少し大きめの家を建て、車もロールスロイスやベンツに乗るのではなくトヨタのプリウスに乗っています。
お金持ちだと世間に見せびらかすようなお金の使い方をしていないのです。
それは、「自分と周りの人の幸せのためにお金を使う」という信念があるからです。
自分のためにお金を使うのは、自分の内面が満たされる最高の投資になります。
人は愛情や友情、こころの豊かさを感じていると、周りの人にも穏やかな気持ちで接し、優しくなれます。
反対に愛情や友情がうまく育めず、家庭や仕事に不満があるときは、周りの人をぞんざいに扱います。
そういう人に他人は近寄りませんから、ますます心の欠乏を感じます。
その負のスパイラルが人生で要になってくる、家庭、仕事などに悪影響を及ぼすようになります。
そのことがわかっているから、自分の心を満たすために必要なモノは手に入れるのです。
それ以外は必要ないものだから、お金を割く必要はないのです。
これがお金持ちが意外に質素な生活をしていると感じる所以です。
2.自分のときめくものにお金を使ったら周りの人の見る目が変わった
私自身にも経験があります。
私はずっとワンオペ育児を頑張っている専業主婦です。
夫が仕事に行ってくれているおかげで私たちは食べるものに困らず、住むところもあり、清潔な洋服を着られています。
それは十分わかっているのですが、自分のことを後回しにして家事・育児をやっている私のことを褒めたり、感謝してほしいとずっと思ってきました。
休日にずっと寝てたりスマホゲームをしている夫を見ると、「私には休みなんてないし、一人でほっとできる時間はないのに。トイレもゆっくりできないのに。」といら立ちを感じます。
精神的にいっぱいいっぱいで、1円ももらわず使えず、家族のために働く私は家政婦以下だと思っていました。
でも、自己啓発書を何冊も読み、「自分を大切にすること」「自分のためにお金を使うこと」の重要さに気付き、私はその通り行動したのです。
高級なブランドバッグを買ったり海外旅行に行ったという派手なものではないですが、自分のためにティファニーのマグカップを買ったり、大好きなモーニング娘。のライブに出かけたり、自分がときめくものにお金を使いました。
ティファニーのマグカップを買った体験談です。
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すると自分の心が満たされたせいか、急に夫が優しくなったのです。
そしていつもは忘れられている結婚記念日にも、初めてプレゼントをいただきました。
自分のためにお金を使うことで、周りの人のそれまでの私の扱いが180度変わりました。
自分がわくわくするようなものにお金を使うことで、内面が満たされ、自然と家族にも優しい態度で接することができていたんだと思います。
3.子供にはたくさんのおもちゃよりも経験をプレゼントしたい
周りの人の幸せのためにお金を使うという意味では、子供の笑顔が見られる体験にお金を使うようになりました。
誕生日やクリスマスにプレゼントをあげても、当たりもあれば外れもあります。
何年も飽きずに遊んでくれるおもちゃもあれば、開封して1時間後にはポイっとされてしまうものもあります。
モノは買って大事にしなければそれで終わり。
でも経験はずっと心に残り続けます。
ポイっとされて「お金がもったいない」と思ったり、「せっかく買ってあげたんだから大事にしなさい」と子供に怒るよりは、家族みんなで楽しく時間を過ごせるお出かけを選びたいです。
それに経験は心に残り誰にも奪うことができませんが、モノは最終的にどう手放すかという問題が起こります。
モノを買うのは簡単でも、手放すとなるとどんなモノでも躊躇する気持ちが沸き上がってくるものです。
人生の選択肢を広げるには、どれだけのモノを持っていたかよりもどれだけの体験をしたかが重要だと考えています。
将来なりたい職業にしても、その職業の人に会ったことがなければ選択肢にすら入ってきません。
いろんなものを見て、聞いて、自分で感じることのほうが高級なおもちゃをたくさん持っていることよりも私には大切です。
4.大切な人にプレゼントをする、募金箱にお金を入れる
人の幸せを願ってお金を使うことに、プレゼントや寄付があります。
プレゼントを選んでいる時は、贈る相手の顔を思い浮かべます。
贈る相手が喜ぶ顔が見たいという一心でプレゼントを選びますよね。
この相手を喜ばせたい!という気持ちが周り回って自分に返ってくると思います。
自分が先に気持ちを差し出さないと、相手からの愛はもらえません。
自分の手元にお金を置いておくよりも、自分の大切な人のためにお金を使った方が、お金さんも喜んでくれるのではないでしょうか?
プレゼントをあげたことでそこから会話が生まれるし、何よりも相手に「あなたのことを大切に思っています」という気持ちを伝えることができます。
プレゼントはモノである必要はなく、感謝や時間を贈ってもいいと思います。
子どもがお母さんのお手伝いをしてくれた時、モノなんかよりも何百倍も嬉しく感じるのは、子供がお母さんのことを想って自分にできることは何かと考えてくれた時間が嬉しいからです。
私も息子が夕食のお味噌汁を作ってくれたり、夕食後にお皿洗いをしてくれたりしてくれると、涙が出るほどうれしいです。
「私のことを考えてくれた」という気持ちが本当に伝わってくるからです。
また、お店などで募金箱を見つけた時はお財布にある小銭をいれるようにしています。
これもお金の神様がどこかで見ていてくれて、募金箱にチャリンとした神様貯金がいつか私に返ってくると思うからです。
もちろん根本には世界の恵まれない子供たちを救いたいという思いや、困っている団体を応援したいという気持ちもあります。
子供と一緒にいるときは、「私は○○に興味があって救いたいと思うから少しだけど応援するの」と言って、子供にお金を募金箱に入れさせます。
私は子供のころから、自分のことよりもほかの人のことを考えるタイプで、自分が困ってしまうことになっても自分を犠牲にしてでも救いたいと思うところがあります。
それでさんざん失敗もしてきたので、今は募金箱にお金を入れるということがマイペースで自分に取り組めることだと思って行動しています。
5.収入が増えると支出も増える
一般的には収入が増えるとそれだけ支出が増えます。
収入が増えたにもかかわらずローンの返済やこまごまとした出費、維持費に追われ、収入が増えたにもかかわらず貯金ができない人がたくさんいます。
年収300万円台でも貯金1000万円ある家庭もあれば、年収1000万円台にもかかわらず貯金ゼロという家庭もあります。
これは、収入が増えたことで生活レベルも上がり、以前の生活スタイルよりもお金を使う機会が増えるからです。
収入が増えると広い部屋に住みたくなります。
収入が増えるといい車に乗りたくなります。
収入が増えるとブランドバッグや購入腕時計などを買いたくなります。
収入が増えると同じような収入の人たちとの付き合いが広がります。
すると、生活レベルが上がります。
その生活レベルに応じた維持費が必要になり、結局支出のほうが増え続け、残るお金がないのです。
また一度上がってしまった生活レベルを下げることに、ほとんどの人が抵抗を持ちます。
生活レベルを上げるにつれ、自分が世間からどう思われているか、どう思われたいかという見栄や欲望も大きくなるからです。
他人にどう思われているかという他人軸の視点から、「本当に必要なモノはなにか」という自分軸の視点を持つことで、低い水準の生活レベルでもずっと豊かな生活を送ることができます。
このことは、「貧乏入門」という本でも取り上げられています。関連記事です。
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生活レベルを上げずにそのままのスタイルを貫いて行けば、おのずと使わず残ったお金が増えていきます。
いいお金の使い方も悪いお金の使い方も自分の意志次第
お金を使う時、そこには必ず自分の意志があります。
そうはいっても勝手に引き落とされるお金もあるし、って思いますよね。
でも過去の自分は必ずそのお金を払うことを決めてきたはずです。
クレジットカードでブランドバッグを買ったのも自分、仕事終わりのご褒美にスイーツを買うと決めたのも自分。
何を買うか、何にお金を払うかは過去の自分、今の自分が決めてきたことです。
過去の自分のせいで今家計が苦しいなら、解決したいと自分が決めることです。
今の自分が決めたことは未来の自分に影響を与えます。
そう思うと未来の自分が良かったって思えるように、今最善の選択をしたいと思いませんか?
その最善の選択をする方法は、「直観」です。
自分がワクワクするものや、今しないといけない気がするというものを選んで行けばいいんです。
この方法も「大富豪からの手紙」に詳しく書いてありました。
未来を切り開いて行くのは自分。
何をするにも自分が大事だから、もっともっと自分のこと大切にしたくなりました。
この本を読むと、お金のことだけでなく、自分がどんなふうに生きていきたいかも自然とわかります。
この人生を生きているのは自分だけ、一度だけ。
未来がどんなものになるかは、今の自分次第です。
やりたいことがあるのに我慢している人、お金を使いたいのに我慢している人、そんな人の背中を押してくれる本でした。