「お金リテラシー」という言葉を知っていますか?
リテラシー(literacy)とは、原義では「読解記述力」を指します。
現代では、適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現するという意味で使われています。
最近では、メディアリテラシー、情報リテラシーといった言葉を聞いたりしますね。
要は、それを熟知し、活用し、使いこなす力という意味です。
「お金リテラシー」というのは、お金や経済の理解を深め、お金を使いこなし、お金と仲良くなる力のことです。
今回は、子供にお金リテラシーを身につけるのにお勧めな本に出会ったので紹介します。
目次
【マネーという名の犬 12歳からの「お金」入門】
今回ご紹介する本はこちらです。
【マネーという名の犬 12歳からのお金入門】
ボード・シェーファー 著 田中順子 訳
村上世彰 監修
飛鳥新社
2017年10月初版発行
267P
「12歳からの~」と副題がついているように、児童書です。
子どもに、お金とは何かや、お金の使い方、貯金の仕方、お金の稼ぎ方、投資の仕方を物語形式でわかりやすく説明しています。
【マネーという名の犬】少女キーラと一匹の犬との出会い
主人公はキーラという女の子。
キーラは、勤勉なのにいつもお金に困っている両親と一緒に住んでいます。
ある朝、家の前に白いラブラドール犬がけがをして倒れていました。
その犬を病院に連れていき、看病するところから物語が始まります。
この犬はキーラによってマネーという名が付けられます。
物語の中盤になるとわかるのですが、マネーはもともと資産運用を生業とする資産家の犬でした。
元の飼い主がやっていたことをキーラに伝え、キーラはどんどん夢を叶えるためにお金を稼ぐようになる、という話です。
【マネーという名の犬】は引き寄せの法則やお金持ち思考も学べる!
マネーが最初にキーラに教えることは、お金のことではありませんでした。
まず、どうしてお金持ちになりたいのか、なんのためにお金を貯めるのか明確にするために、夢ノートや成功日記といった自分のビジョンを視覚化することを勧めます。
キーラはどうしてお金持ちになりたいのか、その理由を10個ノートに書きました。
マネーはその10個の中から本当に叶えたい夢を3つ選ばせました。
そして夢がかなっている様子の写真をノートに貼った夢アルバムを作らせます。
さらに1日につき5個成功したことを書く成功ノートを書かせました。
そうしているうちに、キーラは叶えたい夢3つのために貯金箱を作り、お金を稼ぐ方法を考え始めます。
大人だったら、何かやりたいことがあった時にまずお金の心配をしてしまいませんか?
お金がないからできない。
そんなに稼ぐことは無理だからあきらめようとか、挑戦する前に辞めてしまうこともありますよね。
でも、最初に自分の夢を視覚化し、それを叶えた自分のイメージを膨らませ、夢に向かって努力した自信をつけさせることで、その夢が自分のほうに近づいてくるように、マネーは教えているんです。
私はすぐに、「引き寄せの法則と同じだ!」と気付きました。
引き寄せの法則でも、なりたい自分や叶えたい自分になるために、旅行先の写真を飾ったり、理想の自分の外見の写真を貼ったり、手に入れたい製品の写真を貼るビジョンマップを作ることを勧めています。
イメージを脳に伝え、想像力を膨らませるためです。
例えばハワイに行きたいなという夢を持っているなら、
ハワイの旅行パンフレットをもらってくる
行きたい観光地の写真をコルクボードやスケッチブックに貼る
航空券のチケットがいくらするのか調べる
ハワイに行って、買いたいもの、やりたいことをリストアップする
これらをしているうちに、本当にハワイに行ける気になってきて、お仕事も頑張れますよね(^^♪
そしてすぐに行動にうつすことで、その夢はすぐに叶ってしまいます。
本当に願っているのなら、プラスのエネルギーが働いて思わぬ方向から夢がかなうことだってあります。
他にも、マネーが「夢アルバムを作りなさい」といったのに、キーラがすぐにやらなかったことに対して、72時間以内にするようにきつく言う場面があります。
これも、お金持ちの人に多い思考パターンを教えるためです。
お金に愛される人は、ありがとうの言葉や感謝の気持ちを大切にし、好奇心旺盛で、勧められたことはすぐにやる行動力を持っています。
幸運がやってくるのも、偶然ではなく、事前に準備した人に生かすチャンスが訪れ、すぐに行動に移せたからうまくいったにすぎないといっています。
全部で18章あるのですが、各章の終わりにまとめがついています。
例えば、「4章 好きなことを仕事にしよう」では、
「自分が喜んでやりたいことはなにか」をはっきりさせよう。そのことでほかの人が抱える問題を解決することができるか、どうやってお金を稼げるかを考えよう。 一つの仕事だけをあてにしてはだめ。思っているより早くだめになるかもしれないから。すぐに追加の仕事を探そう。 順調なときは誰だってお金を稼げる。トラブルに直面したときこそ、君の真価がわかる。
と、まとめられています。
この部分だけ読んでみると、ビジネス書と変わらないですよね?
12歳以上の子供に向けて書かれている本なのですが、私たち大人が読んではっとさせられるお金の神髄の本なんです。
お金を働かせたいと思っている人におすすめ
この本に出会ったのは書店で「つみたてNISA」や「インデックス投資」の本を物色していたときです。
「12歳からのお金入門」という副題も気になりましたが、投資に関連のある本と一緒に並べられていたことに興味を持ちました。
パラパラとページをめくると、つい最近まで読んでいたお金持ちの行動パターンや思考にそっくりな章タイトルに目が釘付けになりました。
そして、最後のほうには株やインデックス投資のやり方まで書いてあり、実際にキーラはご近所のお金持ちの婦人やいとことお金を出し合って運用していくのです。
住宅ローンやクレジットカードの返済に頭を悩ませ、喧嘩ばかりしている両親にお金の運用の仕方を説明するキーラは、マネーと出会う前までは普通の女の子だったのです。
もし、私もキーラと同じくらいの年齢でこの本に出会っていたら?
もし、私が小さいうちからマネーがキーラに教えたことを自分の子供たちに伝えられたら?
あなたも、あなたの子供もお金持ちになれる!
お金は貯金して、貯金の利息で増やすものだ。
貯金以外の運用は保険だ。
というあなたに読んでほしいです。
もちろん、インデックス投資を始めてみようという人やつみたてNISA、イデコ加入を悩んでいる人にもおすすめです。
お金持ちはお金に働いてもらっている。
この意味が分からない人は、ぜひ読んでみてください。
お金を引き寄せたい人にもおすすめです。
キーラの成長の物語は、あなたのお金リテラシーの成長の物語でもありますよ。
この本は、2018年の私の人生を変えた本大賞にも選ばれました!
ミニマリスト、ごみを出さないゼロ・ウェイストな暮らしを目指しています(^^♪
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