「ゼロ・ウェイスト」という言葉を聞いたことがありますか?
もともと「ゼロ・ウェイスト」はアメリカのジョシュア・ベッカーという女性がチャレンジし、世界にゴミを出さない豊かな暮らしを投げかけたのがその始まりです。
日本で同じようにゴミを出さない暮らしをしている人に、省エネ生活研究家のアズマカナコさんがいます。
少し昔の日本ならどこの家でも取り組んでいたごみを出さない工夫や、あるものを大切に使いきる知恵。
それを現代でも実践しているアズマカナコさんのゴミを出さない環境に優しい暮らしを紹介します。
目次
アズマカナコさんは家族4人で電気代500円
アズマカナコさんが有名になったのは、東日本大震災の後。
東日本大震災が発生して東京電力管内で計画停電が行われたことが大きいと思います。
あの時、誰もが日頃無駄に消費していた昼間の照明や過剰な冷暖房を意識したのではないでしょうか?
そんな中アズマカナコさんが【電気代500円。贅沢な毎日】という本を書かれます。
読んだとき、「現代の日本でこんな昔の、トトロの草壁家のような生活をしている人がいるの?しかも東京で子持ちで!?」と驚きました。
他にも、朝日新聞のアフロ記者として有名だった稲垣えみ子さんが電気なしの生活を送り「寂しい生活 [ 稲垣 えみ子 ]」という本を出しました。
東日本大震災がきっかけで使いすぎているエネルギーを見直そうという動きが、日本のあちこちで見られました。
アズマカナコさんの家の電気代が安いのは、電気で動く家電を持っていないから。
洗濯機は持ってないので、洗濯は固形石鹸、洗濯板を使い、たらいの中で洗います。
もちろんエアコンもないので夏は日差しを遮る工夫をし、冬は炭を使ったこたつや火鉢で暖を取っています。
【もたないすてないためこまない身の丈生活】
私がゼロ・ウェイストな暮らしの教科書にしている本があります。
それが、アズマカナコさんの「もたない、すてない、ためこまない、身の丈生活」という本です。
このタイトルに私の目指す暮らしがすべて詰め込まれているといっても過言ではありません。
余計なものを持たず、ごみを出さず、もったいないからと溜め込まないで、身の丈にあった暮らしをしたい!
それをすべて実践しているのがアズマカナコさんなんです。
アズマカナコさんのごみを出さない暮らし
アズマカナコさんの家では、生ゴミはひとつも出ません。
野菜くずは庭で飼っている烏骨鶏のえさに、残りは庭に埋めて堆肥化しています。
冷蔵庫を持っていないので、食料はその日に食べる分だけを買います。
保存食にしたり乾燥させて食材を長持ちするように工夫し、余計なものを買って腐らせることもありません。
使わなくなった布や服、はぎれを小さく切ってティッシュ代わりに使っています。
ね?
すごいでしょ?
でもちっとも苦しそうじゃありません。
本を読んでいると、むしろ健康的な食生活、生産的な遊びに恵まれていると感じます。
モノに振り回されることなく、自分のしたいことに時間もお金も使えていて、とても幸せそうに感じるのです。
アズマカナコさんを見習って私が始めたこと
アズマカナコさんと同じような生活をするには家族の協力が不可欠だと思います。
エアコンや冷蔵庫を持たないという生活は、家族の反対があれば取り組むのは難しいですよね(>_<)
でも、私一人が担っている家事や自分に関することなら、ごみを減らす活動はできます!
そこで、私がアズマカナコさんの本を読んで影響を受け、自分の生活にも取り入れたことを紹介します。
1.少量の洗濯物はバケツと固形せっけんで洗う
毎日の洗濯物とは別に、個別に漂白したいものや手洗いするもの、水洗いだけでいいものがありますよね?
以前の私ならある程度の量になるまで溜め込んで待つか、少量でも構わず洗濯機を使っていました。
それをやめて、子供の食べこぼしがついた服や水着など、少量の洗濯物はその場ですぐにバケツと固形石鹸で洗うようになりました。
汚れがひどいときは桜の木の洗濯板を使うこともあります。
洗濯板は、子供が生まれてから楽天で購入しました。
ミルク汚れや布おむつを洗うのに大活躍し、今では頑固な汚れの部分洗いに使用しています。
自分の手を使ってしっかりとごしごし洗うと、本当にきれいに汚れがとれるんです。
石けんで洗うと、汚れの落ちた茶色い水が出てきてびっくりします。
脱水だけは洗濯機にやってもらいますが、洗濯機で洗うよりも短い時間できれいに洗いあがるので、時短になります。
夕食の食べこぼしなら、子供がお風呂に入るついでにお風呂に持ち込みます。
「バケツに石鹸と水といれて、さつきとメイみたいに足でいちにっ!いちにっ!って洗ってねー。」
というと子供が喜んで洗ってくれます。
ただ、必要以上に泡だらけにされますが(笑)
炊飯器もそうですが子供たちは機械を使うのが当たり前と思っているので、自分の手で解決できるということを教えるチャンスでもあります。
2.ほうきとはりみで掃除をする
私が一番最初に手放した家電は掃除機でした。
ほうきを使って掃除をしている方のブログを見て、おしゃれだなと思ったのがきっかけです。
かけておくだけでインテリアになるような手作りのほうきと、和紙でできたちり取りのはりみを揃えました。
箒で掃除をするとごみがとれるのが目に見えて分かるので本当に面白いです。
掃除機では入らない細い隙間にもほうきの先が入るので、ほこりも溜まりません。
夜でも音をきにせずにささっと掃除できるし、二階への持ち運びも軽いので、今では箒なしの生活なんて考えられません。
メンテナンスも簡単でよほどのことがない限り壊れないのも嬉しいです。
3.雨水をためておく
アズマカナコさんは防火や災害時のため、そして普段のトイレ用として雨水を溜めています。
私も庭に使っていないバケツをいくつか置いておき、雨水が溜まるようにしています。
その雨水を使って、庭の畑や草木の水やりをします。
メダカの水槽や泥だらけになった子供のくつの余洗いに利用したり、玄関掃除に使います。
4.ふろしきや手ぬぐいを使う
アズマカナコさんは単純なものほど使い勝手がよいと手ぬぐいの活用について写真入りで紹介しています。
私もゼロ・ウェイストな暮らしを意識して常にエコバッグを持ち歩いていますが、最近はふろしきの使い勝手のよさに驚いています。
ふろしきに包めさえすればどんなかたちでも受け入れられる包容力と、使わないときはコンパクトに畳んでおけるコンパクトさに惹かれました。
今はいろんな大きさ、いろんな柄の風呂敷を取り入れています。
特に旅行の荷物のパッキング、クリーニングの行き帰りに重宝しています。
手ぬぐいも普段の生活に取り入れています。
今はかわいい柄がたくさんあるし、アーティストのグッズでも見かけることがあります。
私は台所の手拭きとして使っています。
洗濯物が乾きにくい梅雨の時期は手ぬぐいが重宝します。
夏は首に巻いて日除けにしたり、手ぬぐいで保冷剤を巻いて首に巻き熱中症予防に。
5.布おむつを使う
実は、アズマカナコさんの節電生活よりも前に私はアズマカナコさんの本に助けられたことがあります。
それは布おむつで育ててみよう [ アズマカナコ ]というアズマカナコさんが自費出版で出された本。
子供が産まれ、少し汚れただけでどんどん取り換える紙おむつに疑問を抱くようになりました。
紙おむつの費用もかさみ、ごみ捨ても大変、おむつの買い出しも大変。
そんな時、布おむつカバーを知り合いからもらい、子供が生後半年の頃から日中は布おむつを使うようになりました。
独学だった布おむつの世界がこの本のおかげで広がりました。
二人目の子供も、同じく生後半年から布おむつを使いました。
布おむつは、二人目、三人目以降も使え、経済的にとても助かりました。
まとめ
いかがでしたか?
すべてをアズマカナコさんのような暮らしに変えることは一緒に暮らす家族のことを考えると難しいかもしれません。
でも自分一人でもできそうだなと思うことから始めてみませんか?
限りある資源を大切に使い、子供たちに残していくために、一人ひとりが自分にできることをしていけば、いつかそれが大きな輪になり、大きな力になっていくと思います(^^♪
私は古きよき日本の道具を取り入れて、私なりにエコな生活、ゼロ・ウェイストな暮らしを楽しんでいます。
そのおかげで自分の手や体、頭を動かす楽しさを知りました。
環境にやさしい暮らし、ごみを出さない暮らしに興味がある方はぜひアズマカナコさんの本を読んでみてくださいね!
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